訪問理美容師として開業したい!具体的な開業資金や手続き方法はこちら!

2022.02.17

 

 

こんにちは。
有限会社 ディ・アイ・シーの定信です。

最近ニーズが高まっている訪問理美容師ですが、その理由は日本社会の高齢化などが大きく関わっています。
高齢者の方の中には要介護が必要な人や寝たきりの高齢者の方、車いすの方など、散髪をしたくてもなかなか美容院に行けない方が多くいらっしゃいます。

そんな時に役立つのが、訪問理美容です。
必要に応じてお客様の自宅や施設などに訪問して、カットなどを行う仕事になっています。

最近では、訪問理美容師になりたいと起業する人も増えています。

ですので今回は、訪問理美容の開業について、具体的な費用面や必要になってくることをお伝えします。
これから独立したいと考えている人は是非参考にしていただければと思います。

訪問理美容はなぜ注目されているの?

高齢化社会の現代、足腰の不自由や病気などで思うように出かけることができないシニア層もたくさん見られます。
自宅にて介護を受けている人や施設に入っている人も多いのが現状です。
認知症患者も増えていることは否めません。

そんな中でも、いつまでもきれいでありたいと感じる心は何歳になっても変わらないものです。
ヘアスタイルが美しく決まっていると気持ちの面でもスッキリします。
おしゃれをしたいと感じる高齢者の方は多くいらっしゃいます。

また、伸び放題の髪の毛は衛生面でもよくありません。
ただでさえ年を取ると免疫が落ちてしまうので、髪型もスッキリして余計な菌を寄せ付けないようにしておきたいものです。
とはいえ、思うように理美容院を訪問することは難しくなります。

そこで注目されているのが、訪問理美容という形になってくるのです。
美容師・理容師側がシニアや介護者の元を訪れるならば、施術も可能になります。
訪問型は、施術する側にとってもスケジュール調整がしやすいというメリットもあります。

さらに、店舗を持っていなくとも働けるのも魅力です。
実際のところ、訪問理美容師の人の中には店舗を持たない人も多くいらっしゃいます。
このように、訪問理美容は受ける側も理美容師側も、今の時代だからこその必要性が多くあるのです。

訪問理美容師として開業するのに必要なこと

具体的に、訪問理美容師になるにはどういった準備や届けが必要なのでしょうか。
夢見るだけでなく、しっかりと必要なものや用意すべきことを理解して開業計画を立てることが成功への近道です。

①資格

まず資格においては、美容師または理容師免許があれば問題ありません。
要介護者の髪を切るのなら介護関係や福祉などの資格もいるのではと考える人もいるかもしれませんが、なくても開業はできます。
資格についてはこちら

ただし、1人で介護者に対応しなければならない仕事も多いため、介護に関する知識などはある程度は必要です。
知識やスキルを学ぶための補助的なものとして、介護関係の資格を取る人もいます。

訪問理美容師の養成スクールへ通えば、認定証をもらえるところもあります。

しかし、開業にあたって、必ずしも認定証がいるわけではありません。
持って入れば、集客の際に信頼してもらえるといったプラス面はあるでしょう。

②届け出

次に、届け出は、出張訪問先のエリアの保健所への申請が必要になることがあります。
地域によるので、管轄保健所にて確認しましょう。
理美容師の健康診断書になる地域もあります。

これは高齢者や持病のあるお客様を相手にするため、理美容師自身に皮膚病や結核といった感染症がないかなどを調べるためです。
そして起業するとなると、個人事業主として開業届と確定申告関連の申請手続きをしなければなりません。
税務署に届け出る形になります。

現代は会計ソフトなどで簡単に、確定申告ができる時代です。
効率の良いソフト類も上手に活用してみましょう。

③スクールや講習会への参加

今まで理美容師としての経験はたくさんあれども、起業となると初めての人も多いはずです。

さらに、訪問スタイルとなると不安もあるはずです。
そんな人のために、訪問理美容師育成の講習会やセミナーなども全国各地で開かれています。

スクールに通えば、訪問理美容師として活躍するために必要な基本的なことから現場研修なども学べます。
介護の現場で、どういった接客や対応をするべきか知りたい人が目立つ中、こうしたセミナーは役立つはずです。

理美容師の知識やスキルはあれども、介護の場でのあれこれは未知の世界という人が多いでしょう。
自身の不安な部分を解決するためにも、比較検討して受講してみるのも良いのではないでしょうか。
それもまた、開業準備の一つと言えそうです。

ただし、スクールに通うとなると、長期にわたるので実際の開業は先になるケースもあります。
開業しながらセミナーに通う人は多いです。

講習会についての記事はこちら

訪問理美容師として開業するために必要な費用

起業するにあたって、一体どれくらいの資金が必要なのか気になる人も多いのではないでしょうか。
もちろん、店舗を持つか持たないかによっても必要な金額は大きく変わってきます。
ここでは店舗以外の部分において、どういった費用が必要になるのか詳しく見ていきます。

①道具の買い揃え

当然のことながら、訪問して施術するための道具を揃えなければなりません。
美容院に所属している時は店舗の道具を使えましたが、自分で開業するとなるとまずは道具集めから始めることになります。
施術用の道具は、知識もあるので入手しやすいでしょう。

ハサミやクリップ、エプロンやドライヤーといった類です。
カラーリングやパーマに使う液やアイテム、タオルや鏡などもいるでしょう。

それ以外に少し難儀しそうなのが、訪問場所で使うグッズや介護の際に使う諸々です。
たとえば、落ちた髪の毛を掃除するためには、ホウキセットだけでなくガムテープや粘着クリーナーなども欲しいものです。

車いすユーザーのことを考えると、移動式のシャンプー台があれば便利と言えます。
お客様に何かあった時のために、ガーゼや絆創膏、薬箱なども用意しておけば安心です。

こうした道具を揃える費用がまずかかります。
実際に必要な道具はこちら

②宣伝集客費用

次に、集客のための宣伝費用が挙げられます。

チラシを配布するなら、印刷代がかかりますし、ホームページを作るのに業者依頼をするなら製作費もいるでしょう。
インターネットが得意であれば、自身でチラシもデザインしてホームページも作れば初期費用を節約できます。

ただし、SEO対策などWebの専門スキルがなければ集客につながるホームページにならない可能性があります。

名刺も自分で作ることで、費用は抑えることができるでしょう。
仕事が軌道に乗るまでは集客宣伝に力を入れることは重要ですが、自分で作ることができるものは自作することで初期費用はだいぶ変わってきます。

はじめに買い揃える道具も、徐々に増やしていくほうが堅実かもしれません。

どういったお客様がリピーターになるのかによっても、必需アイテムが変わってきます。
移動式シャンプー台など高額なものに関しては、様子を見てから購入するほうが安心です。
移動式シャンプー台についてはこちら

③スクールなど勉強費

そのほかに、上に挙げたようにスクールやセミナーを受講する場合は受講費もかかります。

1回開催のセミナー受講費で、1万~2万円くらいが相場と言えそうです。
スクールとなると長期にわたって受講費を払うことになるので、それなりの額は覚悟しなければなりません。

だいたい、訪問理美容の開業には100万円ほどかかると一般的には言われています。

けれども、急ぎで必要なものと後から状況に応じて揃えれば良いものに分ければ、40万~50万ほどで開業できる人もいるでしょう。

名刺やチラシ、ホームページを自作するだけでもかなり初期費用は違うはずです。
訪問理美容師になるための開業費は、工夫次第で安く始めることが可能と言えます。

おわりに

訪問理美容師の開業は、他の事業よりも開業資金が少ないため、始められやすいのではないでしょうか?
元々、美容師や理美容師の方は既に、資格はもちろん。
技術も既に持っているため、ある程度福祉の知識を身につけることが出来ればすぐに活躍できること間違いなしです。

店舗も持つ必要がなく、固定費を抑えられるのも魅力の一つですね。
これから更にニーズが高まる訪問理美容師に是非、挑戦していただければと思います。

 

ディ・アイ・シーでは訪問理美容のカットに特化したエアクリッパーという商品を開発しています。
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この記事を書いた人
有限会社ディ・アイ・シー

会社案内 昭和61年にヘアーサロンアダムを開業、1年後に出張理美容サービスを開始。7年後にはビューティーサロン「イヴ」を開店とともに、在宅向け出張理美容「アダム&イヴ」を開業。 現在、50施設以上に出張しており、月間約1700人、年間約2万人の調髪をおこなっています。