美容師の方必見!!1人でも出来るサロンと訪問美容の両立とは?
こんにちは。
有限会社 ディ・アイ・シーの定信です。
ここ最近、訪問理美容師という言葉を耳にする方も多くいらっしゃるのではないかなと思います。
・実際の業務内容がわからない!
・どういった経緯で始めたの?
・実際やってみて感じることは?
こんな悩みを持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな悩みを解決するために、大阪府堺市にサロンを構えながら、訪問施設数16件、訪問在宅数400件という顧客をたった一人で抱えて、
毎日活躍してらっしゃる土田晋一さんに、成功の秘訣とサロンとの両立の仕方についてお話をお伺いしました。
さらにエアクリッパーに関しても実際に導入済みので、・使って良かったところ・イマイチなところ等もお聞かせいただきました。
土田様のプロフィールはこちら
【プロフィール】
サロン名 :びゅーてぃーさろんKAZU
氏名 :土田晋一さん
活動エリア :大阪府堺市
訪問美容歴 :約20年
訪問施設数 :約16件(サ高住、デイサービス等)
訪問在宅数 :約400件
訪問スタッフ :1人
カット価格(在宅) :3,300円
目次
訪問美容を始めたきっかけは?
20年前に祖父母が入院した時に、ありとあらゆる道具を集めて散髪しに行ったんですけど、その当時は訪問している人がいなくて婦長さんが切ってたんですよね。
それで「おたくは良いですね。お孫さんが切ってくれて」というのを言われて。
それがきっかけですね。
そのうちに今のサロンでもお客さんが来れなくなってくると、まず送迎で連れて来る様になりました。
その送迎でも、出れなくなったという時に僕がお家に行って切るようになりました。
やっぱり最後までみてあげたいなっていうのもあるし、お客さんも最後までみてねと言うんですけど、結局は施設に入られるとそれでもう終わってしまったりするんですよね。
なので「この施設に入っているから来てほしい」とか言われます。
今は逆に僕がたくさん施設を知っているのでここだったら行けるよって言える様になりました。
何から始めましたか?
訪問をやり始めてすぐに介護のことが分からないのがネックだったので、ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格を取りました。
その後に店をほぼ1年休みながら介護施設で職員として1年間働きました。
一通り全部理解できて、辞めてから本格的に始動し出しました。
それが12、3年前です。これはその後、凄く役に立ちました。
一通り、全て出来たので施設職員さんからリストをもらって、「この人を先にしといてください。」など先に向こうの都合さえ聞いておけば、職員さんの邪魔にならないし、あとは自分の好きな様に回れるのでスピードが早いです。
「あの人に名前と部屋番号を言えば全部やってくれるよ」っていうのが売りでしたね。
どうやって集客しましたか?
まずはチラシを作ってケアステーションとか看護ステーションに飛び込み営業しました。
そこから連絡があれば必ず最初はケアマネさんとかヘルパーさんに僕のやり方を見てもらう。
それが大事だと思います。
そこからは紹介ですね、横の繋がりがありますから口コミで勝手に広がっていきます。
最近ではエアクリッパーを使う時も、「良い機械あるから見に来て」って言いますよ。
寝たきりの人が多いからどうやってカットするのか気になるケアマネさんとかも多いんですよ。
あとはブログとかインスタグラムですね。
毎日書いて、びゅーてぃーさろんKAZUの名前を残すこと。
ハッシュタグとかで訪問美容のやつをやると意外とヒットしやすいんです。毎日やっているので積み重ねですね。
※土田様のインスタグラムより
特に後ろが綺麗に切れているのかが大事なんですよ。「あ、ええなぁ〜」て言われます。
前は自分で鏡を見ながらどうにでもなるんです。
僕は鏡を置かないんですよ。仕上がった時に全五方向からタブレットで撮るんです。
で、利用者さんに見せて「どうですか?」って。
いやだったら切り直しますけど、OKだったらそれをいただいて次回来た時に分かるようにカルテ代わりにしますということで。
それで「最後にちょっとこれブログに載せてもいいですか?」て聞きます。
大体は「いいよ。後ろやったら」ていう感じです。
それと毎年、夏にはうちわと年末はカレンダーを作って利用者さん、ケアステーションとか施設の事務のところに配ります。
サロンと訪問美容はどう両立させてますか?
完全予約制にして、僕がいない時は閉まってます。
いつ空いてるか先に連絡くれるようになったので、全然心配してないですね。
お客さんに「まずは電話ください」と伝えるんです。
最初は難しいですけど、勇気だと思いますよ。
一回、店を閉めたところで何人もこないです。
電話くれますし、それでダメな人は最初からどっかに行くお客さんなんです。
まず、電話をくれた予約のお客さんを優先するという話です。
営業時間は?
休みはお正月くらいでほぼ毎日やってます。
休まないといけない時はその日に予約を入れないです。
仕事がないと不安になるし、「やってほしいという人がいればやればいいんじゃないか。」という気持ちですね。
その代わり、終わるのは早いです。
基本的に朝7時半から動いて、16時には終わってます。
自分の楽な形でないと続かないですから。自分のスケジュールで動けるのは良いですね。
訪問美容で大変だったことは?
2液を忘れたとか、忘れ物が怖いですね。
どうしても取りに帰らないといけないことがあって、これが情けなかったですね。
その他はなかったです。
もう何かそのお家である物で済ませられるように、ある程度やるとなるんですよ。
あとは、前準備を確実にしておくことで、トラブルもなくなりました。
あと依頼を受ける時は本人の電話番号と家族の番号とか確実にかかる連絡先を2つもらいます。1人で住んでいて、もしそこで倒れてたら、どうやって連絡つけるのかということを考えて必ず2つ聞いてます。いない場合にはケアマネさんの番号を聞いてます。
それで前日に電話を入れて、当日の朝も連絡を入れて、体調とかを聞く様にしてますね。
あとは電話で受ける時に椅子に座れますか?駐車場ありますか?という項目をいくつか聞いてるんです。
訪問美容をやってよかったことは?
今でも仕事があるということです。
僕が思ったのは何か特化した技術のある美容室をしたいなと。
高齢者とか体の不自由な方を相手にこの近くに無いことをしようと思ったのが10年前です。
じゃあこれをやるには何を極めればいいかというところで、介護の資格を取ったりして、そこに特化したからこそ続けてこれたのかと。
やっぱりこれからまだまだ高齢化社会というのは続いていくとは思うので、出来る人が増えないとと思うんですよ。
そのために技術を磨いて、色んな情報を入れないといけないし、高齢者や障がい者とか色んな人がいて、10人いれば10人違うモノを持っているので、それをどういう風に自分が合わせていくか?が難しいところではあります。
エアクリッパーについて伺ってみました。
エアクリッパーはどういった場面で使われてますか?
人数が多い施設とか、どうしても早く終わらせないといけないような人がいる時に持っていきます。
障がいがあったり、座位が長く保てない方とかですね。ベッドの方はもちろん、車椅子でも状況に合わせて使います。
このお客さんにしてあげたらいいかなって思う人にはまず1回使ってみせるんです。
で、「どう?」って聞いて「うん、上手。前と変わらないわ」と言われたらそのまま続けます。
「やっぱりちゃんと手で切ってほしいわ。」と言われたら手で切ってあげれば良いだけの話です。ケアマネさんにも見せます。
「すぐ終わるよ。」「毛落ちないから大丈夫やね。」って全部言うてくれますよ。
宣伝効果が大です、ケアマネさんは。
カットのスタイルも何でも出来ます。
女性はワンレン、ボブから男性はオールバックから坊主まで全部します。
これは元々、バリカンで色んな使い方を考えてやっていたので出来るのかと。
実際に使用をしている人の声。エアクリッパーの良いところ。悪いところについて聞いてみました。
※土田様のインスタグラムより
エアクリッパーの良かったところは?
処理能力が早いというとこですね。
いままでだったら20分くらいかかっていたのが半分くらいになりました。
クロスをしなくなったとか毛の後始末がなくなったので。あとは切ること自体がまた早いです。
シルエットさえ自分でイメージできれば、そのままスッとできますね。
エアクリッパーのイマイチのところは?
ホースとコードがどうしても邪魔になる時があるんです。
引っかかって外れたりする時もあります。
ジョイントの部分がもっと上手くグルグル回るようになれば良いと思いますけど。
あとは使い方に慣れるまでが難しいですね。
風を上手に使わないといけないところ。切れる場所が変わってくるので、風の感覚を掴むまでが時間かかりました。
でも、ある時からスッと急にできるようになりましたね。
慣れて、覚えたらあとは早いです。
もう家族とお客さんの頭で数え切れないくらい練習させてもらいました。笑)
ちなみにウィッグはやはりネイプのところとか立ち上がりのところとかが、すごくややこしいです。
▶︎エアクリッパーとは、訪問理美容師のための髪を落とさずデザインカットできる新ツールです。詳しくはこちら
これからの展望は?
1人でものたくさんの方に喜んでもらう。あとは細く、長く続けられればいいかなと思います。
会社案内 昭和61年にヘアーサロンアダムを開業、1年後に出張理美容サービスを開始。7年後にはビューティーサロン「イヴ」を開店とともに、在宅向け出張理美容「アダム&イヴ」を開業。 現在、50施設以上に出張しており、月間約1700人、年間約2万人の調髪をおこなっています。